【テンプレあり】安全衛生委員会の議事録の書き方から取り扱いまで徹底解説!

テンプレート

安全衛生委員会の議事録についてまとめました。

こんな悩みにお答えします。

  • 安全衛生委員会の議事録を初めて作るが社内に良いフォーマットがない
  • 長年使っている議事録がこれでいいのか不安
  • すぐ使える議事録のテンプレートが欲しい

そもそも安全衛生委員会って?という方はこちら。→安全衛生委員会とは?その概要と重要性をわかりやすく解説

安全衛生委員会の議事録とは

安全委員会、衛生委員会そして安全衛生委員会の運営にはルールがあります。

4つの運営ルール

・委員会は、毎月1回以上は開催する

・委員会の運営について必要な事項は、委員会が定める

・委員会の議事の内容を常時作業場の見やすい場所に掲示等して、従業員全員に周知する

・委員会における議事で重要なものに係る記録(議事録)を作成し、3年間保存する

この4つめにご注目。

委員会で扱われた中で重要な内容は議事録に残さなければならないのです。

ただし、「重要なもの」との記載だけで、この項目を残しなさいという具体的な指示はありません。

杜の主
杜の主

これが議事録作成者の頭を悩ませるところですな。

なに書いたらええねん?

押さえるべし!議事録の基本構成

では具体的に何が項目として必要なのか、基本構成はこちらです。

××年●月度安全衛生委員会
  • 開催日時
  • 開催場所
  • 出席者
  • 報告事項
  • 産業医のコメント
  • 議長のコメント

各項目についての解説

開催日時と開催場所

開催日時は委員会の運用ルールに「毎月1回以上開催」とあるので、日付を明記しておくことでルール遵守を示すことができます。

実際にかかった時間や利用した場所については、運営状況を振り返って委員会をより良くするための記録になりますので残しておきましょう。

出席者

委員会の構成メンバーは決められています。

安全・衛生委員会の構成
※当該事業場で作業環境測定を実施している作業環境測定士を委員として指名することも可

また、構成メンバーの選出方法については下記の通りに定められています。

議長は事業者が指名する。

議長以外の委員については事業者が委員を指定するが、その半数は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合の推薦を受けた者が指名されなければならない。

労働組合がない場合は、議長以外の委員の半数は、労働者の過半数を代表する者の推薦を受けた者が指名されなければならない。

※議長及び委員の指名について、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合との間における労働協約に別段の定めがあるときは、その定めによることができる。

つまり、議長を除く構成メンバーは半数が使用者側、もう半数が労働者側でなければならないということです。

杜の主
杜の主

一般的に、課長以上は使用者側ですぞ

そのため議事録の出席者の欄には、名前だけでなく、委員会上の役割と役職もセットに記載しましょう。

例: 【安全管理者】佐藤課長 【衛生管理者】山田主任

役職を記載することで、出席したメンバーの使用者・労働者の割合が適切であったことを議事録で示すことができます。

報告事項

安全衛生に関する報告事項をまとめます。

報告事項の例
  • 毎月取り扱うとよい内容
    • 本年の目標、スローガンの確認
    • 前月に行った安全衛生活動の結果報告
    • 前月の安全衛生成績(労働災害・通勤災害の件数など)
    • 前月発生した労災・通災の報告(発生内容、再発防止対策など)
  • 開催月に応じて取り扱うとよい内容
    • 開催日までに発生した災害の速報
    • 健康診断やストレスチェックの実施日および結果報告
    • 実施予定の点検や監査のスケジュールの告知

議長・産業医のコメント

委員会の最後に議長に必ずまとめのコメントをしてもらいましょう。

議長は委員会で扱った中で、とくに重要なことを強調してくれるはずです。

議長のコメントは議事録のポイントとなるので、必須で記載したいですね。

産業医からも必要に応じてコメントをもらうと良いでしょう。

社外の専門家の視点は、日頃意識しないことや疑問に思っててもスルーしていることに気づかせてくれます。

委員会に参加していないメンバーは、議事録から内容を把握し、自身の意識向上や行動改善に繋げなければなりません。

議事録には事実データや決定事項だけでなく、コメントを載せることで、より理解しやすくなり、安全衛生の意識を深めることに役立つのです。

すぐ使える議事録のテンプレートと解説

議事録の基本構成を押さえた議事録のテンプレートを用意しました。

こちらからエクセルファイルがダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

▼記入例はこちら

安全衛生委員会議事録 記入例

きちんとできてる?議事録の取り扱い(周知・保管)

いま一度、委員会のルールを振り返ってみましょう。

4つの運営ルール

・委員会は、毎月1回以上は開催する

・委員会の運営について必要な事項は、委員会が定める

・委員会の議事の内容を常時作業場の見やすい場所に掲示等して、従業員全員に周知する

・委員会における議事で重要なものに係る記録(議事録)を作成し、3年間保存する

3つめと4つめに周知と保管に関する記載がありますね。

周知

議事録は作って終わりではなく、事業場の全ての従業員に内容を知ってもらえるようにします

このような記載だと、掲示しておけばいいのかと思う方も多いのですが、そうではありません。

目的は「周知」なので、掲示するのであればその決められた場所と、新たな議事録が掲示されるごとに告知が必要です。

また、掲示”等”ですので、周知の方法は掲示だけでなく、メール送付や紙での配布もOKです。

杜の主
杜の主

内容を知ることができればよいので、人数が少なければみんなで議事録を読み合わせするのもアリですな。

保管

作成した議事録は3年間保管しなければならないので、年ごとにフォルダ分けをおすすめします。

保管方法は、紙だけでなく電子でもOKです。

まとめ

「議事録は必ず作成しなければならない」そう言われると作ることが目的になりがちです。

しかし、本来議事録は作成したら終わりではなく、周知・保管まできっちりなされてこそ、役割を発揮するのです。

テンプレートで基本項目は押さえつつ、職場に合わせて扱いやすいようにアレンジしてみて下さい。

慣れないうちは大変かもしれませんが、あなたの議事録から職場の安全衛生意識を高めていきましょう。

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