安全衛生委員会の議事録についてまとめました。
こんな悩みにお答えします。
- 安全衛生委員会の議事録を初めて作るが社内に良いフォーマットがない
- 長年使っている議事録がこれでいいのか不安
- すぐ使える議事録のテンプレートが欲しい
そもそも安全衛生委員会って?という方はこちら。→安全衛生委員会とは?その概要と重要性をわかりやすく解説
安全衛生委員会の議事録とは
安全委員会、衛生委員会そして安全衛生委員会の運営にはルールがあります。
この4つめにご注目。
委員会で扱われた中で重要な内容は議事録に残さなければならないのです。
ただし、「重要なもの」との記載だけで、この項目を残しなさいという具体的な指示はありません。
これが議事録作成者の頭を悩ませるところですな。
なに書いたらええねん?
押さえるべし!議事録の基本構成
では具体的に何が項目として必要なのか、基本構成はこちらです。
各項目についての解説
開催日時と開催場所
開催日時は委員会の運用ルールに「毎月1回以上開催」とあるので、日付を明記しておくことでルール遵守を示すことができます。
実際にかかった時間や利用した場所については、運営状況を振り返って委員会をより良くするための記録になりますので残しておきましょう。
出席者
委員会の構成メンバーは決められています。
また、構成メンバーの選出方法については下記の通りに定められています。
議長は事業者が指名する。
議長以外の委員については事業者が委員を指定するが、その半数は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合の推薦を受けた者が指名されなければならない。
労働組合がない場合は、議長以外の委員の半数は、労働者の過半数を代表する者の推薦を受けた者が指名されなければならない。
※議長及び委員の指名について、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合との間における労働協約に別段の定めがあるときは、その定めによることができる。
つまり、議長を除く構成メンバーは半数が使用者側、もう半数が労働者側でなければならないということです。
一般的に、課長以上は使用者側ですぞ
そのため議事録の出席者の欄には、名前だけでなく、委員会上の役割と役職もセットに記載しましょう。
例: 【安全管理者】佐藤課長 【衛生管理者】山田主任
役職を記載することで、出席したメンバーの使用者・労働者の割合が適切であったことを議事録で示すことができます。
報告事項
安全衛生に関する報告事項をまとめます。
議長・産業医のコメント
委員会の最後に議長に必ずまとめのコメントをしてもらいましょう。
議長は委員会で扱った中で、とくに重要なことを強調してくれるはずです。
議長のコメントは議事録のポイントとなるので、必須で記載したいですね。
産業医からも必要に応じてコメントをもらうと良いでしょう。
社外の専門家の視点は、日頃意識しないことや疑問に思っててもスルーしていることに気づかせてくれます。
すぐ使える議事録のテンプレートと解説
議事録の基本構成を押さえた議事録のテンプレートを用意しました。
こちらからエクセルファイルがダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
安全衛生委員会議事録テンプレート
▼記入例はこちら
きちんとできてる?議事録の取り扱い(周知・保管)
いま一度、委員会のルールを振り返ってみましょう。
3つめと4つめに周知と保管に関する記載がありますね。
周知
議事録は作って終わりではなく、事業場の全ての従業員に内容を知ってもらえるようにします。
このような記載だと、掲示しておけばいいのかと思う方も多いのですが、そうではありません。
目的は「周知」なので、掲示するのであればその決められた場所と、新たな議事録が掲示されるごとに告知が必要です。
また、掲示”等”ですので、周知の方法は掲示だけでなく、メール送付や紙での配布もOKです。
内容を知ることができればよいので、人数が少なければみんなで議事録を読み合わせするのもアリですな。
保管
作成した議事録は3年間保管しなければならないので、年ごとにフォルダ分けをおすすめします。
保管方法は、紙だけでなく電子でもOKです。
まとめ
「議事録は必ず作成しなければならない」そう言われると作ることが目的になりがちです。
しかし、本来議事録は作成したら終わりではなく、周知・保管まできっちりなされてこそ、役割を発揮するのです。
テンプレートで基本項目は押さえつつ、職場に合わせて扱いやすいようにアレンジしてみて下さい。
慣れないうちは大変かもしれませんが、あなたの議事録から職場の安全衛生意識を高めていきましょう。
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