安全管理者とは?わかりやすく解説!

役割解説

安全管理者についてまとめました。

こんな人に読んでほしい記事です。

  • 安全管理者とは何か概要を把握したい
  • 選任に関する規定を確認したい
  • 安全管理者の資格要件を知りたい

安全管理者の役割とは

安全管理者は、安全に係る技術的事項の管理と作業場等を巡視して危険防止の措置を講じます。

安全に係る技術的事項の管理

次のa〜fの管理をします。

a 労働者の危険を防止するための措置

b 労働者の安全のための教育の実施

c 労働災害の原因調査及び再発防止対策

d 安全に関する方針の表明

e 危険性又は有害性等の調査及び改善

f 安全に関する計画の作成、実施、評価及び改善

なお、労働災害発生の急迫した危険のあるとき、救護に関する技術的事項を管理する者が選任されている場合は、当該者の実施する事項を除く。

「救護に関する技術的事項を管理する者」とは

爆発、火災等が生じたことに伴い労働者の救護に関する措置がとられる場合における労働災害の発生を防止するために、救護に関する必要な管理や訓練を行う人を指します。これは、建設業その他政令で定める業種に属する事業の仕事で、ずい道等の建設及び圧気工法による作業を行う事業者において選任が義務付けられています。

作業場等の巡視

作業場等の巡視をして、設備や作業方法等に危険のおそれがあるときには、直ちにその危険を防止する措置を講じなければなりません。

杜の主
杜の主

安全管理者は、巡視のスパンは決められていないんだよね〜

衛生管理者の巡視は、少なくとも毎週1回って決められてるけど・・・

安全管理者を選任しなければならない事業場の業種と規模

対象事業場と規模

業種常時使用する労働者数
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む。)、
電気業、ガス業、 熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、
家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、
燃料小売業、旅館業、 ゴルフ場業、自動車整備業、機械修理業
50人以上

専任の安全管理者の選任基準

以下の業種と規模の事業場では、安全管理者の仕事のみを行う専任の安全管理者を置く必要があります

業種常時使用する労働者数その他の要件
建設業、有機化学工業製品製造業、石油製品製造業300人以上
無機化学工業製品製造業、化学肥料製造業、道路貨物運送業、 港湾運送業500人以上
紙・パルプ製造業、鉄鋼業、造船業1000人以上
林業、鉱業、運送業(前記を除く。)、
清掃業、製造業(物の加工を含む。前記を除く。)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、
各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、
各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、
燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業、
機械修理業
2000人以上過去3年間の労働災害による
休業1日以上の死傷者数 が101人以上の事業場に限る。

安全管理者の選任方法と報告に関する規定

選任方法

安全管理者は、その事業場に専属の者を選任します。

ただし、複数の安全管理者を選任する場合で、労働安全コンサルタントがいるときは、そのうち1人については専属の者でなくてもOKです。

報告に関する規定

選任は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に行います。

選任したら、指定の様式(労働安全衛生規則様式3)の書類を、所轄の労働基準監督署へ提出します。

専任と専属の違いとは?

「専属」= その事業場のみに属している
「専任」= もっぱらその職務のみを行っている

杜の主
杜の主

労働安全衛生規則においては、この二つは全く違う概念なんだよね〜

安全管理者の資格要件

安全管理者は次の3つの要件のいずれかを満たしている必要があります。

1)次に該当する者で、厚生労働大臣が定める研修修了者

a 大学、高等専門学校等の理科系統の課程履修卒業者で、2年以上の産業安全実務経験者

b 大学、高等専門学校等の理科系統以外の課程履修卒業者で、4年以上の産業安全実務経験者

c 高等学校、中等教育学校の理科系統の学科履修卒業者で、4年以上の産業安全実務経験者

d 高等学校、中等教育学校の理科系統以外の学科履修卒業者で、6年以上の産業安全実務経験者

2) 労働安全コンサルタント

3)上記のほか、「労働安全衛生規則第5条第3号の厚生労働大臣が定める者」に定める者

杜の主
杜の主

1の研修は、「安全管理者 研修」で検索して、研修を実施している団体のHPから申し込みできるよ!

文系の人もご心配なく!

まとめ

安全管理者は、実務的に現場の安全を管理します。

その職務に就くための資格要件があり、規模の大きい事業場であれば専任でなければならないことからも、労働者の安全を守る重要なポジションであることがわかりますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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